第424章

祖母は小さく溜息をついた。

自分の体のことは自分が一番よく分かっている。この老骨がこれ以上の苦難に耐えられないことも。今こうして気丈に振る舞えているのも、蝋燭が燃え尽きる前の最後の輝き――いわゆる回光返照に過ぎないのかもしれない。いつ何時、音もなくこの世を去ることになってもおかしくはないのだ。

だが、前田南は激しい死闘を潜り抜けてきたばかりだ。今は弱音を吐いている場合ではない。祖母は何も言わず、ただ軽く手を叩いて自らを奮い立たせた。

救急車が病院の入口に滑り込む。医療スタッフたちが迅速な動きで祖母と霧島景晟をストレッチャーに乗せ、処置室へと運んでいく。

廊下に立ち尽くす前田南の掌には...

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